キャプテン・フューチャー全集

95年前後の改訂版は、初版の理由に因り、手を出さなかったのだが、こうして改めて読めるというのは素晴らしいの一言に尽きますなぁ。小学校5年生の時に、最初に読んだのが福島正美訳のジュブナイル版。そして、偶然にも旅行の途中で向かいの席に座っていた中学生が読んでいたのこそがハヤカワ文庫版で…文庫で出てるのを教えてもらったのでした。なぜかその時、作者名を「クリフトン」とうろ覚えしてたのだが、当時の札幌駅地下の弘栄堂書店のおねーさんが、列車が出発間際だというので必死に?探して見つけてくれたのがまごうことなき「恐怖の宇宙帝王」。
初めて出会った本格的なスペースオペラだった事もあって、果たして当時何回繰り返して読んだだろうか?今回久々に読み返して、まさしくセリフの端々まで覚えていたのに、老人懐古趣味的な驚きと喜びを感じずにはいられなかったですよ…(ああ、トシとっちゃったなぁ)
それにしても、絵師が鶴田謙二さんなのがどうにも惜しい…鶴田さんの絵柄は個人的には好きなんだけど、どうしてもアジアンテイストになってしまうんですよね。顔の造作が。いまさら水野さんとはいわないけど、これまで最高のオマージュ作品を出した事を考えたら、やはり伊東岳彦さんに描いて欲しかったかなぁ。かわいい女の子も描く人ですが、アメリカンでマッチョな絵柄もかっこいいんですよね。生頼さんなんかも凄くいいんだけど、レンズマンおやりになったしなぁ。

…ていうか、ぶっちゃけ俺が描きたかったんだよなっ!

まぁいいや。…あと25年待って、オリジナル版で新作キャプテン・フューチャーを描くのだ。